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紳士のためのアートデート

紳士のためのアートニュース☆ベストセラー「怖い絵」シリーズをもとにした展覧会「怖い絵」展が上野の森美術館にてスタート☆開催期間:12月17日まで☆

 驚異的に売れている美術解説書「怖い絵」シリーズをもとにした展覧会「怖い絵」展が、10月7日から上野の森美術館で始まりました。先駆けて開催された兵庫県立美術館でも好評を博し、東京に巡回してきました。監修は、「怖い絵」シリーズの著者でドイツ文学者の中野京子氏。メディア向け内覧会にも報道陣がつめかけ、同展への興味と期待の大きさがうかがわれます。
    

上野の森美術館「怖い絵」展のメディア向け内覧会につめかける報道陣  内覧会にてトークをする中野京子氏と女優の吉田羊氏
 
淡々とした語り口と女優ならではの解釈による音声ガイドが好評の吉田羊氏。背景の絵画《レディ・ジェーン・グレイの処刑》に見られる失神しかけたジェーン・グレイの侍女を演じてみたいとのこと。 
 「怖い絵」展は、視覚や感性を頼りに鑑賞するだけではなく、背景などの知識をうまくインプットすることで、絵に含まれた真の恐怖が響いてくることを実感する内容。とかく「知識は余計なもので鑑賞の妨げ」、「自由に観よう!」と言うのがかっこよく思われがちな昨今の鑑賞傾向と真逆ながら説得力がある点が面白い。
 
今展代表作の1点「レディ・ジェーン・グレイの処刑」は、16歳の元女王が処刑される場面。ギロチン発明前なので、切れ味の悪い斧での斬首は失敗してナイフで後始末の可能性があることや、歴史に翻弄された挙句たった9日の女王即位後に退位、半年後に処刑されたことなどの知識が恐怖を増します。
 
ポール・ドラローシュ 《レディ・ジェーン・グレイの処刑》 1833年 油彩・カンヴァス ロンドン・ナショナル・ギャラリー蔵 Paul Delaroche, The Execution of Lady Jane Grey, © The National Gallery, London. Bequeathed by the Second Lord Cheylesmore, 1902
 必見!セザンヌが描いた《殺人》。セザンヌと言えば果物を描いた静物画や、静かな風景画などが思い浮かびませんか?この生々しい殺戮場面をセザンヌが描いたとは、一見信じられませんでした。でも、実はセザンヌ、20代後半から30代前半にかけてこうした暴力的でエロティックな作品をかなりの点数描いていたとのこと。そう聞くと、セザンヌの代表的なジャンルの1つにも思えてくる殺人画。知られてこなかったのは、セザンヌのイメージと合致しないからと美術評論家たちが意識的に触れてこなかったことも原因のようです。絵画の怖さと同時にイメージコントロールの怖さも感じた作品。

ポール・セザンヌ 《殺人》 1867年頃 油彩・カンヴァス リバプール国立美術館蔵 © Courtesy National Museums Liverpool, Walker Art Gallery。
今まさにナイフを突き立てられる瞬間の金髪の女性が生々しく描かれています。 
  解説を読んでから絵を眺めているとゾクッとしてくる、ギュスターヴ・モロー 《ソドムの天使》。一見もやっとしていて「なんだろう?」と思うこの絵。「この巨大な2人の天使は、堕落したため神が滅ぼすと決めたソドムという町に降り立つところ」と解説。そう、死の使いなのです!「日本人が抱く天使のイメージは、人間を守り助けてくれる優しい存在だが、それはのどかとしか言いようがない。聖書における天使は字義通り神の御使いであり、神が殺せと命じればジェノサイド(集団殺戮)も辞さない。」とは中野京子氏の言葉。

ギュスターヴ・モロー 《ソドムの天使》(1885年頃 油彩・カンヴァス ギュスターヴ・モロー美術館蔵)(c)RMN-Grand Palais / René-Gabriel Ojéda / distributed by AMF
 
このように、背景など知識を得る事によって鑑賞している絵から深い恐怖が湧き上がってくるという貴重な経験ができるのが「怖い絵」展の魅力。実は現代アートや抽象画も、効果的な知識のインプットがあってこそ、真の感動がおしよせてくるのではないかと考えたり、絵画の新しい楽しみ方も発見できそうです。
 
みなさんは、どう感じるでしょうか?ぜひ確かめにいらっしゃってみてくださいね! 

それでは、みなさん、good luck! アートと共に楽しいひとときを! 

【展覧会概要】
会  期 10月7日(土)~12月17日(日)会期中無休
開館時間 平日 午前10時~午後5時
     土曜日 午前9時~午後8時
     日曜日 午前9時~午後6時 
    (入場は閉館の30分前まで)
会  場 上野の森美術館
    
(JR「上野」駅公園口から徒歩3分、東京メトロ・京成電鉄「上野」駅から徒歩5分)
当 日 券 一般1600円、大学生・高校生1200円、中学生・小学生600円、小学生未満無料
問い合わせ ハローダイヤル(電話03・5777・8600)
公式ホームページ http://www.kowaie.com

菊池麻衣子 
【現代版アートサロン・パトロンプロジェクト代表、アートライター、美術コレクター】
東京大学卒:社会学専攻。 イギリスウォーリック大学大学院にてアートマネジメントを学ぶ。ギャラリー勤務、大手化粧品会社広報室を経て2014年にパトロンプロジェクトを設立。

【月刊誌連載】2019年から《月刊美術》「菊池麻衣子のワンデイアートトリップ」連載、《国際商業》アートビジネスコーナー連載
 資格:PRSJ認定PRプランナー
同時代のアーティスト達と私達が展覧会やお食事会、飲み会などを通して親しく交流する現代版アートサロンを主催しています。 美術館やギャラリーなどで「お洒落にデート!」も提唱しています。

パトロンプロジェクトHP:  http://patronproject.jimdo.com/
パトロンプロジェクトFacebook: https://www.facebook.com/patronproject/
菊池麻衣子Twitter: @cocomademoII

インスタグラム:https://www.instagram.com/cocomademois/

ダンディズムとは

古き良き伝統を守りながら変革を求めるのは、簡単なことではありません。しかし私たちには、ひとつひとつ積み重ねてきた経験があります。
試行錯誤の末に、本物と出会い、見極め、味わい尽くす。そうした経験を重ねることで私たちは成長し、本物の品格とその価値を知ります。そして、伝統の中にこそ変革の種が隠されていることを、私達の経験が教えてくれます。
だから過去の歴史や伝統に思いを馳せ、その意味を理解した上で、新たな試みにチャレンジ。決して止まることのない探究心と向上心を持って、さらに上のステージを目指します。その姿勢こそが、ダンディズムではないでしょうか。

もちろん紳士なら、誰しも自分なりのダンディズムを心に秘めているでしょう。それを「粋の精神」と呼ぶかもしれません。あるいは、「武士道」と考える人もいます。さらに、「優しさ」、「傾奇者の心意気」など、その表現は十人十色です。

現代のダンディを完全解説 | 服装から振る舞いまで

1950年に創刊した、日本で最も歴史のある男性ファッション・ライフスタイル誌『男子専科』の使命として、多様に姿を変えるその精神を、私たちはこれからも追求し続け、世代を越えて受け継いでいく日本のダンディズム精神を、読者の皆さんと創り上げていきます。

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