Taste of the gentleman

紳士のたしなみ

紳士のたしなみでは、紳士道を追求するにあたり、
是非学びたい気になるテーマについて学んでいきます。

紳士のためのアートデート

華やかでもあり残酷でもある英国王室・波乱万丈500年の歴史を肖像画が語る☆「KING&QUEEN展」@上野の森美術館でスタート☆2021年1月11日まで☆

ヘンリー8世、エリザベス1世、ヴィクトリア女王など物語や映画でおなじみの王族はもちろん、私達と同時代のエリザベス2世、ダイアナ妃、ウィリアム王子、キャサリン妃らの肖像画や写真が勢揃い。

ともすると、突出して残虐な王や悲劇の女王などを断片的に知っているとなりがちな英国王室の面々に、歴史の流れを追いながら親近感を持って接することができる展覧会です。テューダー朝、ステュアート朝、ハノーヴァー朝、ヴィクトリア女王の時代、ウィンザー朝と時系列の5章構成になっているのでわかりやすい!

仲と愛人の存在、健康問題や苦悩など、人物像が生々しく浮き上がってくるキャプションがあるので、思わずのめりこんでしまいます。これは、美術書『怖い絵』シリーズの著者である中野京子さんが今展覧会をナビゲートしてくれているおかげかも!


単に肖像画が並んでいるだけだと退屈かもしれませんが、「実は駆け落ちをして」などエピソードを知ったとたんに興味を持って鑑賞することができますよね』と解説をする中野京子さん。

 様々な登場人物に関するストーリが充実しているのはもちろんですが、作品の美しさや力強さも飛びぬけています。なんといっても、あの世界屈指の肖像専門美術館「ロンドン・ナショナル・ポートレートギャラリー」からの選りすぐりなのですから!
歴代のアーティスト達が腕を振るって英国王室の燦然たるイメージがまぶしい。
 また、歴史的に何度も存在意義を問われてきた王室のメンバーもそれぞれ知恵を絞ってその正統性に理解を得られるようイメージをプロデュースしてきたことがわかります。 

【エリザベス女王】
英国君主史上最長を誇るエリザベス2世は、約500年前のエリザベス1世のオーラと強運を引き継いでいるように感じられます。

    
《エリザベス1世(アルマダの肖像画)》 Queen Elizabeth I (‘The Armada Portrait’) by Unidentified artist (c.1588) ©National Portrait Gallery, London  
スペインの無敵艦隊を撃退して威厳たっぷりのエリザベス1世  
ゴージャスな襟とふんだんな真珠で権威付けバッチリ。


2世の絢爛豪華な戴冠式。20世紀なのに地球儀と王笏を持ち、王冠を被った姿は、歴史画から飛び出てきたよう。。。エリザベス1世やヘンリー8世ら先輩達をお手本に、英国王室の正統性と伝統をしっかり伝えている!

【ジョージ4世】
暴飲暴食・好色がたたって「クジラ王子」と呼ばれるようになった彼は、その様子を描いた風刺版画(写真右)まで街中に出回ってしまっていましたが。。。画家のトーマスローレンスは、スリムな男前に描きました(写真左)。


《ジョージ4世》(写真左)King George IV by Sir Thomas Lawrence (c.1814)
©National Portrait Gallery, London
《消化におびえる酒色にふけた人、ジョージ4世》(写真右)
‘A Voluptuary Under the Horrors of Digestion’, King George IV by James Gillray, published by Hannah Humphrey (1792)
©National Portrait Gallery, London

【アン女王】
ひときわ大きなキャンバスに描かれた優雅なアン女王の美しさに惚れ惚れしたのもつかの間、その過酷な人生と容姿の変貌についての説明を読んで愕然。


《アン女王》 Queen Anne by Sir Godfrey Kneller, Bt (ca. 1690) ©National Portrait Galleryy, London

アン女王は17回の妊娠をしたものの、その子供たちの内、幼年期を生き延びたのは1人だけ。その子も幼くして亡くなり、1世紀を超えるステュアート朝は幕を閉じてしまったのです。
しかも彼女は、世継ぎのプレッシャーのためか暴飲暴食に走り、戴冠する頃には激太りしてしまっていたとのこと。亡くなった時には身長と横幅が同じくらいで、棺桶が正方形だったという逸話もあるとか!そういえば、映画『女王陛下のお気に入り』のアン女王は、衝撃的な醜女だった。。。 

【愛人たち】
今展で興味深いのは、様々な愛人たちの肖像画も同時代の王や女王と一緒に展示されているところ。当時の王女や愛人たちの心情も詳しくキャプションに書かれています。現代の話題にもつながる1点としては、アリス・ケッペルの肖像版画作品をあげておきます。国王エドワード7世の愛妾だった彼女は、チャールズ皇太子の再婚相手であるカミラ夫人の曽祖母さんなのです。歴史は繰り返す?!


《アリス・フレデリカ・ケッペル》

【エリザベス2世】
 1952年に25歳で即位した現女王エリザベス2世は、ダイアナ妃の事故死、ハリー王子の王室離脱など幾多の危機を乗り越えてなお英国王室の人気を保っています。引き続き注目していきたいですね。また、今展でもう1つしみじみと感じたのは、莫大な富と絶大な影響力を持つ王族も、個々人の喜怒哀楽は私達と同じ。人生について語らうアートデートにピッタリの展覧会です。

   
《エリザベス2世》 Queen Elizabeth II by Dorothy Wilding, hand-coloured by Beatrice Johnson (1952)©William Hustler and Georgina Hustler / National Portrait Gallery, London

【展覧会概要】
ロンドン・ナショナル・ポートレートギャラリー所蔵
KING&QUEEN名画で読み解く 英国王室物語
会期:2020年10月10日(土)〜2021年1月11日(月・祝)※会期中無休
開館時間:10:00~17:00 金曜日は~20:00<1月1日(金祝)は17:00まで>
※最終入館は閉館の30分前まで
会場:上野の森美術館(〒110-0007 東京都台東区上野公園1-2)
入館料:平日/一般1800円、高校・大学生1600円、小・中学生1000円
土日祝/一般2000円、高校・大学生1800円、小・中学生1200円
※本展は日時指定制を導入いたします。
※日時指定制(当日券販売あり)詳しくは公式ホームページへ。
公式ホームページ:www.kingandqueen.jp
問い合わせ:03-5777-8600(全日8-22時) ハローダイヤル

菊池麻衣子 
【現代版アートサロン・パトロンプロジェクト代表、アートライター、美術コレクター】
東京大学卒:社会学専攻。 イギリスウォーリック大学大学院にてアートマネジメントを学ぶ。ギャラリー勤務、大手化粧品会社広報室を経て2014年にパトロンプロジェクトを設立。

【月刊誌連載】2019年から《月刊美術》「菊池麻衣子のワンデイアートトリップ」連載、《国際商業》アートビジネスコーナー連載
 資格:PRSJ認定PRプランナー
同時代のアーティスト達と私達が展覧会やお食事会、飲み会などを通して親しく交流する現代版アートサロンを主催しています。 美術館やギャラリーなどで「お洒落にデート!」も提唱しています。

パトロンプロジェクトHP:  http://patronproject.jimdo.com/
パトロンプロジェクトFacebook: https://www.facebook.com/patronproject/
菊池麻衣子Twitter: @cocomademoII

インスタグラム:https://www.instagram.com/cocomademois/

ダンディズムとは

古き良き伝統を守りながら変革を求めるのは、簡単なことではありません。しかし私たちには、ひとつひとつ積み重ねてきた経験があります。
試行錯誤の末に、本物と出会い、見極め、味わい尽くす。そうした経験を重ねることで私たちは成長し、本物の品格とその価値を知ります。そして、伝統の中にこそ変革の種が隠されていることを、私達の経験が教えてくれます。
だから過去の歴史や伝統に思いを馳せ、その意味を理解した上で、新たな試みにチャレンジ。決して止まることのない探究心と向上心を持って、さらに上のステージを目指します。その姿勢こそが、ダンディズムではないでしょうか。

もちろん紳士なら、誰しも自分なりのダンディズムを心に秘めているでしょう。それを「粋の精神」と呼ぶかもしれません。あるいは、「武士道」と考える人もいます。さらに、「優しさ」、「傾奇者の心意気」など、その表現は十人十色です。

現代のダンディを完全解説 | 服装から振る舞いまで

1950年に創刊した、日本で最も歴史のある男性ファッション・ライフスタイル誌『男子専科』の使命として、多様に姿を変えるその精神を、私たちはこれからも追求し続け、世代を越えて受け継いでいく日本のダンディズム精神を、読者の皆さんと創り上げていきます。

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