Taste of the gentleman

紳士のたしなみ

紳士のたしなみでは、紳士道を追求するにあたり、
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紳士のためのお出かけエンタテインメント

「イヴ・サンローラン展 時を超えるスタイル」国立新美術館

20世紀のファッション界をリードし、40年間時代を挑発し続けたイヴ・サンローラン。モード界の帝王イヴ・サンローランが亡くなって初めて日本で開催される大回顧展です。オートクチュールとデッサンを所蔵するイヴ・サンローラン美術館パリの全面協力のもと、初公開のドレスなども含めて262点が展示されています。

イヴ・サンローランは、1958年にディオールのデザイナーとしてデビューし、61年に「イヴ・サンローラン」オートクチュールメゾンを設立。この展覧会では2002年に引退するまでの軌跡をたどります。

サンローランは、過去の常識を打ち破る革新的なコレクションの数々を打ち出しました。船乗りの作業着にインスピレーションを受けてつくったピーコート、狩りの時の服装サファリ・ルック、それまでは男性の正装だったタキシード、さらにパンツスーツトレンチコートなどを女性向けのワードロープとして登場させました。グレタ・ガルボやマレーネ・ディートリッヒといった大女優から着想を得、メンズライクな中に女性のエレガンスを光らせました。時代の空気を敏感にとりいれ、女性のライフスタイルや価値観を変えたのです。

多くの熟練の職人たちの仕事も見られます。素材や色彩、刺繍、フェザーなど、すべて時代を先取りしていました。また、モンドリアン・ルックに象徴されるようにアートとファッションを融合させました。そのモンドリアンはもちろんのこと、ピカソやマティス、ゴッホの作品に取り囲まれて暮らしていて、没後開催された収集品のオークションは大きな話題となりました。

それらのアート作品を写し取ったファッションも打ち出しています。ゴッホの「アイリス」は、4代続く老舗の刺繍工房「メゾン・ルサージュ」で制作されました。工房では、ゴッホの筆のタッチを再現するため19世紀の古いビーズを集め、600時間以上かけて25万個のビーズやスパンコールなどを手作業で縫い付けました。

1966年には、今までなかったプレタポルテ(既製服)を手掛け世界を席巻しました。誰もが買え、誰もが着られる新しい時代を切り開いたのです。

オートクチュールとプレタポルテの4回のコレクションのために、毎年多くの作品を生み出し続け、そして2002年に「美を追い求めることに別れを告げる」と引退を決め、財団を設立し、2008年71歳、脳腫瘍で逝去しました。オートクチュールメゾンを閉めてから15年後の2017年、パリとマラケシュに開館したイヴ・サンローラン美術館によって大切に守られている、サンローランの人生がひも解かれます。

「イヴ・サンローラン展 時を超えるスタイル」東京国立新美術館 2023年9月20日~12月11日 HPはコチラhttps://ysl2023.jp

*2023年9月25日現在の情報です*記事・写真の無断転載を禁じます。

岩崎由美

東京生まれ。上智大学卒業後、鹿島建設を経て、伯父である参議院議員岩崎純三事務所の研究員となりジャーナリスト活動を開始。その後、アナウンサーとしてTV、ラジオで活躍すると同時に、ライターとして雑誌や新聞などに記事を執筆。NHK国際放送、テレビ朝日報道番組、TV東京「株式ニュース」キャスターを6年間務めたほか、「日経ビジネス」「財界」などに企業トップのインタビュー記事、KADOKAWA Walkerplus地域編集長としてエンタテインメント記事を執筆。著書に『林文子 すべてはありがとうから始まる』(日経ビジネス人文庫)がある。

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ダンディズムとは

古き良き伝統を守りながら変革を求めるのは、簡単なことではありません。しかし私たちには、ひとつひとつ積み重ねてきた経験があります。
試行錯誤の末に、本物と出会い、見極め、味わい尽くす。そうした経験を重ねることで私たちは成長し、本物の品格とその価値を知ります。そして、伝統の中にこそ変革の種が隠されていることを、私達の経験が教えてくれます。
だから過去の歴史や伝統に思いを馳せ、その意味を理解した上で、新たな試みにチャレンジ。決して止まることのない探究心と向上心を持って、さらに上のステージを目指します。その姿勢こそが、ダンディズムではないでしょうか。

もちろん紳士なら、誰しも自分なりのダンディズムを心に秘めているでしょう。それを「粋の精神」と呼ぶかもしれません。あるいは、「武士道」と考える人もいます。さらに、「優しさ」、「傾奇者の心意気」など、その表現は十人十色です。

現代のダンディを完全解説 | 服装から振る舞いまで

1950年に創刊した、日本で最も歴史のある男性ファッション・ライフスタイル誌『男子専科』の使命として、多様に姿を変えるその精神を、私たちはこれからも追求し続け、世代を越えて受け継いでいく日本のダンディズム精神を、読者の皆さんと創り上げていきます。

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