Taste of the gentleman

紳士のたしなみ

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サントリー美術館 リニューアル・オープン記念展が始りました

昨年11月から改修工事で休館していたサントリー美術館がリニューアル・オープンしました。オープン記念に「Art in LIFE , LIFE and BEAUTY」が開催されています。

これはサントリー美術館の基本理念で、生活の中の美に立ち返り、装い、祝祭・宴、異国趣味をキーワードに、日々の暮らしを彩る華やかな調度や着物、装飾品、それらを描いた絵画などが紹介されています。

まずは、装いの道具から、ため息が出るほど美しい国宝「浮線綾螺鈿蒔絵手箱」(鎌倉時代、13世紀 サントリー美術館蔵)。手箱と言うのは化粧道具や香道具、筆記用具など身の回りのものを入れておく箱である一方、神宝としてささげたものでもあります。金箔ではなく、金粉を振りかける蒔絵の手法でつくられていて、何と贅沢なことか。

 

美人画や着物、調度品が並びます。重要文化財「清水・住吉図蒔絵螺鈿西洋双六盤」(桃山時代、17世紀 サントリー美術館蔵)は、バックギャモンのゲーム版のようだと思ったら、輸出用としてつくられもの。南蛮漆器で、清水寺と住吉神社の景観が主題となっています。

 

この展覧会の特徴的な展示として、現代作家とのコラボレーションがあります。「賀茂競馬図屛風」(江戸時代 17世紀 サントリー美術館蔵)を見ている「甲冑姿の人々」を私たちが見るという構図です。この屏風は、江戸初期~前期に京都賀茂での神事を描いたもので、それを見ている5人の武士は、現代作家・野口哲也の作。THE MET(令和2年 個人蔵)、Un samurai vient(平成24年 個人蔵)、FRONTEER(平成31年 個人蔵)、RED MAN 2016(平成28年 個人蔵)、Avatar 1-現身―(平成28年 個人蔵)。樹脂やプラスティックなどでつくられた鎧兜の人物がユーモラスで、一気に好きになってしまいました。あれ、METの紙袋持ってる(笑)


 

その後ろには「犀の賽銭箱 青銅塗」(2013年、個人蔵)があります。青銅の置物に見えますが、実は木に青銅を模した漆の塗りを施してあります。犀の首をあげるとそこが賽銭箱になっているという仕組みです。金属のように見える青銅塗りという手法は、明治時代に用いられた技法だったそうです。

過去のものを研究して新しい漆器をつくる輪島の漆芸職人集団、彦十蒔絵の棟梁・若宮隆志の作品です。この犀、実は16世紀ドイツの画家デユーラーの銅版画を立体化したものだそう。伝統を継承したうえで卓越した技術力を持ち、新しく、アートとして工芸を手掛ける取り組みから目が離せなくなりました。

 

何時間でも眺めていたいのが、「染付吹墨文大徳利」肥前・有田(江戸時代17世紀前半 サントリー美術館蔵)。宴で使われる酒器ですが、やわらかく温かい曲線があまりにも魅力的です。

 

桃山時代に来日したイエズス会の宣教師たちは、南蛮漆器で自分たちの嗜好にあったものをつくりました。これは礼拝用の聖画をおさめるためのもので、黒漆塗に金の平蒔絵と螺鈿が何と美しいのでしょう。花鳥螺鈿蒔絵聖龕(桃山時代 16~17世紀 サントリー美術館蔵)

8月上旬には、サントリー美術館のHP上で、アーティストトークや学芸員による展示レクチャーが公開される予定で、どなたでも無料で視聴できます。いまから、楽しみ。

 

サントリー美術館 リニューアル・オープン記念展Ⅰ「Art in LIFE , LIFE and BEAUTY」

休館日:火曜日(9月8日は開館) 開館時間:10時~18時(入場は閉館の30分前まで) 会期:9月13日(日)まで HPはコチラ

 

*2020年7月26日現在の情報です *写真はマスコミ向け内覧会で許可を得て撮影しています。写真・記事の転載を禁じます。

岩崎由美

東京生まれ。上智大学卒業後、鹿島建設を経て、伯父である参議院議員岩崎純三事務所の研究員となりジャーナリスト活動を開始。その後、アナウンサーとしてTV、ラジオで活躍すると同時に、ライターとして雑誌や新聞などに記事を執筆。NHK国際放送、テレビ朝日報道番組、TV東京「株式ニュース」キャスターを6年間務めたほか、「日経ビジネス」「財界」などに企業トップのインタビュー記事、KADOKAWA Walkerplus地域編集長としてエンタテインメント記事を執筆。著書に『林文子 すべてはありがとうから始まる』(日経ビジネス人文庫)がある。

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ダンディズムとは

古き良き伝統を守りながら変革を求めるのは、簡単なことではありません。しかし私たちには、ひとつひとつ積み重ねてきた経験があります。
試行錯誤の末に、本物と出会い、見極め、味わい尽くす。そうした経験を重ねることで私たちは成長し、本物の品格とその価値を知ります。そして、伝統の中にこそ変革の種が隠されていることを、私達の経験が教えてくれます。
だから過去の歴史や伝統に思いを馳せ、その意味を理解した上で、新たな試みにチャレンジ。決して止まることのない探究心と向上心を持って、さらに上のステージを目指します。その姿勢こそが、ダンディズムではないでしょうか。

もちろん紳士なら、誰しも自分なりのダンディズムを心に秘めているでしょう。それを「粋の精神」と呼ぶかもしれません。あるいは、「武士道」と考える人もいます。さらに、「優しさ」、「傾奇者の心意気」など、その表現は十人十色です。

現代のダンディを完全解説 | 服装から振る舞いまで

1950年に創刊した、日本で最も歴史のある男性ファッション・ライフスタイル誌『男子専科』の使命として、多様に姿を変えるその精神を、私たちはこれからも追求し続け、世代を越えて受け継いでいく日本のダンディズム精神を、読者の皆さんと創り上げていきます。

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