Taste of the gentleman

紳士のたしなみ

紳士のたしなみでは、紳士道を追求するにあたり、
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紳士のためのお出かけエンタテインメント

映画「私がやりました」 2023年11月3日公開

このテンポ感、この衣装、この雰囲気、全盛期のハリウッド映画のようだ、などと言おうものなら怒られてしまいそう。フランス映画「私がやりました」はコメディです。

© 2023 MANDARIN & COMPAGNIE ‐ FOZ ‐ GAUMONT – FRANCE 2 CINÉMA ‐ SCOPE PICTURES – PLAYTIME PRODUCTION

舞台は、1930年代のパリ。売れない女優マドレーヌ(ナディア・テレスキウィッツ)と、まだ経験が浅い弁護士ポーリーヌ(レベッカ・マルデール)は、下町の屋根裏部屋で貧しい暮らしをしています。それはまるで、オペラ「ラ・ボ―エム」の世界。暖をとることもできず、家賃は滞納し、大家から攻め立てられる日々。恋人とのつかの間の逢瀬は、屋根の上。屋根の上からは、パリの町と煙突が見えるではありませんか。

マドレーヌは、大物プロデユーサーから映画に出してやると言われますが、愛人になるのが引き換えで、さらに襲われそうになって慌てて逃げだします。その後、プロデユーサーの遺体が見つかり警察から犯人だと疑われるマドレーヌ。

そこでマドレーヌは、弁護士のポーリーヌと一計を案じます。ここは有名になるために、あえて犯人を演じよう。男のやりたい放題に一矢を報いた健気な女性として女性たちの賛同を得、正当防衛で無罪を勝ち取ることにしました。

作戦はうまくいき、女優マドレーヌの名前を知らない人はおらず、仕事のオファーはどんどん舞い込み、お金持ちになって恋人ともうまくいきはじめます。ところがそこに、自分が真犯人で、その恩恵は自分が受けるべきなのだと言いだす女性(イザベル・ユペール)が表れるのです。果たして・・。

© 2023 MANDARIN & COMPAGNIE ‐ FOZ ‐ GAUMONT – FRANCE 2 CINÉMA ‐ SCOPE PICTURES – PLAYTIME PRODUCTION

2人の美女に加わる圧倒的な存在感のイザベル・ユペール。カンヌやヴェネチア、ベルリンで賞をとっている大女優です。情けない判事役にファブリス・ルキーニ。ヴェネチアで男優賞受賞しています。マドレーヌを応援する会社の社長に、ダニー・ブーン。義父のアンドレ・デュソリエもセザール賞受賞など、数々受賞する名優たちの安定の演技が若手を支えます。

監督は、フランソワ・オゾン。『8人の女たち』『しあわせの雨傘』でヒットを飛ばした彼が、再びブラックだけど楽し気な、ほんわかムードの作品で心をつかみました。

以前見たNetflixのフランスのコメディドラマ「エージェント物語」も秀逸でしたし、ウィットに富んだフランス作品は疲れが吹き飛びます。

映画「私がやりました」2023年11 月 3 日(金・祝) 、TOHO シネマズ シャンテ他 全国順次ロードショー HPはコチラ

*2023年11月1日現在の情報です。*記事・写真の無断転載を禁じます。

岩崎由美

東京生まれ。上智大学卒業後、鹿島建設を経て、伯父である参議院議員岩崎純三事務所の研究員となりジャーナリスト活動を開始。その後、アナウンサーとしてTV、ラジオで活躍すると同時に、ライターとして雑誌や新聞などに記事を執筆。NHK国際放送、テレビ朝日報道番組、TV東京「株式ニュース」キャスターを6年間務めたほか、「日経ビジネス」「財界」などに企業トップのインタビュー記事、KADOKAWA Walkerplus地域編集長としてエンタテインメント記事を執筆。著書に『林文子 すべてはありがとうから始まる』(日経ビジネス人文庫)がある。

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ダンディズムとは

古き良き伝統を守りながら変革を求めるのは、簡単なことではありません。しかし私たちには、ひとつひとつ積み重ねてきた経験があります。
試行錯誤の末に、本物と出会い、見極め、味わい尽くす。そうした経験を重ねることで私たちは成長し、本物の品格とその価値を知ります。そして、伝統の中にこそ変革の種が隠されていることを、私達の経験が教えてくれます。
だから過去の歴史や伝統に思いを馳せ、その意味を理解した上で、新たな試みにチャレンジ。決して止まることのない探究心と向上心を持って、さらに上のステージを目指します。その姿勢こそが、ダンディズムではないでしょうか。

もちろん紳士なら、誰しも自分なりのダンディズムを心に秘めているでしょう。それを「粋の精神」と呼ぶかもしれません。あるいは、「武士道」と考える人もいます。さらに、「優しさ」、「傾奇者の心意気」など、その表現は十人十色です。

現代のダンディを完全解説 | 服装から振る舞いまで

1950年に創刊した、日本で最も歴史のある男性ファッション・ライフスタイル誌『男子専科』の使命として、多様に姿を変えるその精神を、私たちはこれからも追求し続け、世代を越えて受け継いでいく日本のダンディズム精神を、読者の皆さんと創り上げていきます。

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