Taste of the gentleman

紳士のたしなみ

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紳士のためのお出かけエンタテインメント

英国ロイヤル・オペラ・ハウス シネマシーズン バレエ「ダイヤモンド セレブレーション」2月17日(金)~23日(木)TOHOシネマズ日本橋ほか全国公開 

映画館で楽しむ、英国ロイヤル・オペラ・ハウス シネマシーズン バレエ。英国ロイヤル・オペラ・ハウスのファンクラブ「フレンズ・オブ・コヴェント・ガーデン」の創立60周年記念のプログラムです。60年間の支援に感謝するもので、スターダンサーたちのこの日ならではの男女2人の踊りパ・ド・ドゥや、皆で踊るアンサンブルが見られます。

第一部 邦題は「リーズの結婚」(1960年)、原題は「ラ・フィーユ・マル・ガルデ」。ジゼルと並ぶ最古作品です振付は英国バレエの創始者、フレデリック・アシュトン。英国ロイヤル・バレエ団の十八番で、衣裳の民族調の刺繍が特徴的です。序曲とパ・ド・ドゥ。踊るのは人気上昇中の若手プリンシパルのアナ・ローズ・オサリバンとアレクサンダー・キャンベル。

マノン」(1974年)の振付はケネス・マクミラン。「ロメオとジュリエット」と並ぶドラマティック・バレエの傑作です。1幕の寝室のパ・ド・ドゥ。日本出身のプリンシパル高田茜が魔性の美少女を若手カルヴィン・リチャードソンと共に踊り、2人の情熱的な恋を伝えます。

©2022 ROH. Photographed by Andrej Uspenski

クアリア」(2003年)は、世界初演の現代作品。常任振付家のウェイン・マクレガー。ベースの音が響き、コンテンポラリーを得意とするメリッサ・ハミルトンと若手のホープ、ルーカス・B・ブレンツロドが力強く見せます。

カンパニー初演の「FOR FOUR」(2006年)の振付は、クリストファー・ウィールドン。シューベルトの弦楽四重奏曲「死と乙女」にマシュー・ボール、ワデイム・ムンタギロフ、マルセリーノ・サンベ、ジェームズ・ヘイといった見目麗しい男性ダンサーたちが超絶技巧を繰り広げます。

さて、第二部は、この会のために特別に作られた世界初公開の最新作が4作並びます。ワールドプレミア「SEE US!!」は、2021年にロイヤル・バレエ団の新進振付家に任命されたジョセフ・トウンガの最新作です。10人のダンサーが登場し、ヒップホップを取り入れ意欲的です。若いダンサーたちのエネルギーが炸裂します。

同じく世界初演の「ディスパッチ・デユエット」は、パム・タノヴィッツ振付。踊るプリンシパルは、アナ=ローズ・オサリヴァンとウィリアム・ブレイスウェル。クラシックバレエのテクニックを現代音楽の不協和音にのせて表現します。

「コンチェルト・プール・ドゥーふたりの天使」(世界初演)は、ブノワ・スワン・プフェ。パ・ド・ドウを踊るのは、ナタリア・オシポワとスティーヴン・マックレー。70年代に一世を風靡した名曲に乗せて、情感豊かです。

世界初演「プリマ」は、バレリーナを讃える作品で、バレエ団ファースト・ソリストのヴァレンテイノ・ズケッテイの振付。キャサリン妃やミシェル・オバマなどセレブご用達のファッションデザイナー、ロクサンダ・イリンチックによるドレスが鮮やかです。金子扶生(ふみ)、フランチェスカ・ヘイワード、ヤスミン・ナグディ、マヤラ・マグリの若手4人の女性プリンシパルの競演です。サン=サーンスのヴァイオリン・コンチェルト第3番最終楽章にのって踊り、金子扶生の凛とした気高さが際立ちます。

©2022 ROH. Photographed by Andrej Uspenski

そして最後はジョージ・バランシンの「ジュエルズ」より「ダイヤモンド」。20世紀を代表する「ジュエルズ」の抜粋で、マリウス・プティパとチャイコフスキー音楽へのオマージュです。振付は、ロイヤル・バレエ団のケヴェイン・オヘア芸術監督。

巨匠バランシンの代表作「ダイヤモンド」は、彼が1957年にニューヨークでみかけた宝石店ヴァンクリーフ&アーペルのショーウィンドウにインスパイアされてつくった「ジュエルズ」の中の一幕で、まさに宝石のようにきらめきます。チャイコフスキー交響曲第3番で、エメラルド、ルビー、ダイヤモンドが展開されますが、マリアネラ・ヌニェスとリース・クラークのペアは、いつまでもみていたい美しさで、目が離せません。

©2022 ROH. Photographed by Andrej Uspenski

*2023年2月16日現在の情報です*記事・写真の無断転載を禁じます。

岩崎由美

東京生まれ。上智大学卒業後、鹿島建設を経て、伯父である参議院議員岩崎純三事務所の研究員となりジャーナリスト活動を開始。その後、アナウンサーとしてTV、ラジオで活躍すると同時に、ライターとして雑誌や新聞などに記事を執筆。NHK国際放送、テレビ朝日報道番組、TV東京「株式ニュース」キャスターを6年間務めたほか、「日経ビジネス」「財界」などに企業トップのインタビュー記事、KADOKAWA Walkerplus地域編集長としてエンタテインメント記事を執筆。著書に『林文子 すべてはありがとうから始まる』(日経ビジネス人文庫)がある。

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ダンディズムとは

古き良き伝統を守りながら変革を求めるのは、簡単なことではありません。しかし私たちには、ひとつひとつ積み重ねてきた経験があります。
試行錯誤の末に、本物と出会い、見極め、味わい尽くす。そうした経験を重ねることで私たちは成長し、本物の品格とその価値を知ります。そして、伝統の中にこそ変革の種が隠されていることを、私達の経験が教えてくれます。
だから過去の歴史や伝統に思いを馳せ、その意味を理解した上で、新たな試みにチャレンジ。決して止まることのない探究心と向上心を持って、さらに上のステージを目指します。その姿勢こそが、ダンディズムではないでしょうか。

もちろん紳士なら、誰しも自分なりのダンディズムを心に秘めているでしょう。それを「粋の精神」と呼ぶかもしれません。あるいは、「武士道」と考える人もいます。さらに、「優しさ」、「傾奇者の心意気」など、その表現は十人十色です。

現代のダンディを完全解説 | 服装から振る舞いまで

1950年に創刊した、日本で最も歴史のある男性ファッション・ライフスタイル誌『男子専科』の使命として、多様に姿を変えるその精神を、私たちはこれからも追求し続け、世代を越えて受け継いでいく日本のダンディズム精神を、読者の皆さんと創り上げていきます。

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