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紳士のたしなみ

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METライブビューイング オペラ『ナクソス島のアリアドネ』 本日4月28日(木)まで

映画館でオペラを楽しむMETライブビューイング。天を突くような大きな妖精が印象的な舞台は、観客に忘れられないインパクトを与えます。

(c)Marty Sohl/Metropolitan Opera

オペラ『ナクソス島のアリアドネ』は、正統派のオペラと喜劇が入り混ざる、2つ同時に楽しめるコメディです。ヨハンシュトラウスのこの曲は、茶番劇と壮大なオペラが組み合わせられています。

町一番の富豪が祝宴のために新作オペラ「アリアドネ」をつくらせますが、突然コメディと一緒に上演することになります。

1幕目、作曲家(ズボン役)のイザベル・レナードが熱演します。声の響きが素晴らしい。イザベルは、つい先日の『シンデレラ』でシンデレラ役を演じていました。今回は、この役のデビューとなりました。

執事長役は、代役でヴォルフガング・ブレンデルが登場。METで100近い作品に出演し、現在はインディアナ大学ジェイコブズ音楽院で教鞭をとっている重鎮です。バリトン歌手として活躍していた彼が、今回は歌がないセリフのみの役で存在感を放ちます。

アリアドネ役のリーゼ・ダーヴィドセンは、わがままなプリマドンナ役。この役が当たり役になりました。リーゼ・ダーヴィドセンは2019年にMETでデビューし、その後すぐにコロナ禍となり舞台に立てない辛い日々を送っていましたが、並外れたソプラノとして知られています。

2幕目は、劇中劇からのスタートです。恋人に捨てられたヒロイン、アリアドネの悲痛で艶やかな歌声が響きます。自分が救ったのに、置き去りにされてしまうなんて。1962年制作され、歴代のアリアドネ役がかぶってきた王冠を引き継いで、登場。その歴史を感じずにはいられません。

超絶技巧を軽々と見せるのがツエルビネッタ役のブレンダ・レイ。観客を大いにわかせます。

(c)Marty Sohl/Metropolitan Opera

演出は、残念ながら昨年1月にコロナで亡くなってしまったエライジャ・モシンスキー。これだけの才能が奪われてしまいました。

METライブビューイング HPはコチラ:https://www.shochiku.co.jp/met/program/3765/

*2022年4月28日現在の情報です *記事・写真の無断転載を禁じます。

 

 

岩崎由美

東京生まれ。上智大学卒業後、鹿島建設を経て、伯父である参議院議員岩崎純三事務所の研究員となりジャーナリスト活動を開始。その後、アナウンサーとしてTV、ラジオで活躍すると同時に、ライターとして雑誌や新聞などに記事を執筆。NHK国際放送、テレビ朝日報道番組、TV東京「株式ニュース」キャスターを6年間務めたほか、「日経ビジネス」「財界」などに企業トップのインタビュー記事、KADOKAWA Walkerplus地域編集長としてエンタテインメント記事を執筆。著書に『林文子 すべてはありがとうから始まる』(日経ビジネス人文庫)がある。

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ダンディズムとは

古き良き伝統を守りながら変革を求めるのは、簡単なことではありません。しかし私たちには、ひとつひとつ積み重ねてきた経験があります。
試行錯誤の末に、本物と出会い、見極め、味わい尽くす。そうした経験を重ねることで私たちは成長し、本物の品格とその価値を知ります。そして、伝統の中にこそ変革の種が隠されていることを、私達の経験が教えてくれます。
だから過去の歴史や伝統に思いを馳せ、その意味を理解した上で、新たな試みにチャレンジ。決して止まることのない探究心と向上心を持って、さらに上のステージを目指します。その姿勢こそが、ダンディズムではないでしょうか。

もちろん紳士なら、誰しも自分なりのダンディズムを心に秘めているでしょう。それを「粋の精神」と呼ぶかもしれません。あるいは、「武士道」と考える人もいます。さらに、「優しさ」、「傾奇者の心意気」など、その表現は十人十色です。

現代のダンディを完全解説 | 服装から振る舞いまで

1950年に創刊した、日本で最も歴史のある男性ファッション・ライフスタイル誌『男子専科』の使命として、多様に姿を変えるその精神を、私たちはこれからも追求し続け、世代を越えて受け継いでいく日本のダンディズム精神を、読者の皆さんと創り上げていきます。

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