Taste of the gentleman

紳士のたしなみ

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恵比寿に誕生 正統派フレンチのソースを味わう「opaline(オパラン )」

フランス料理『ポール・ボキューズ』の日本の総本山、代官山の『メゾン ポール・ボキューズ』の料理長だった入砂俊重シェフと、マダムをされていた原田桂子さんが共同で独立開業し、恵比寿にフレンチレストラン『opaline(オパラン)』をオープンしました。

入砂シェフは、都内の有名レストランやフランスの星付きレストランで3年半ほど修業を積んだ後、日本に戻って「銀座レカン」の副料理長、2007年から株式会社ひらまつに入社し、2016年に「メゾン ポール・ボキューズ」の料理長を9年務めました。

原田マダムは、1994年にひらまつに入り、ブライダルコンシェルジュとして婚礼を担当したのち、レストランに移動して2007年マダムとなりました。

原田さんは、「店名はフランス語で宝石の「オパール色」です。オパールは優しい色合いですよね。お客様が過ごしていただく時間が優しい空気に包まれたらいいなという願いを込めました」と語ります。「『親しき友人とテーブルを囲むこと。それがかけがえのない時間だ』というポール・ボキューズ氏の言葉を胸に、居心地の良いことを大切にしています」とポール・ボキューズ氏への尊敬にあふれています。

料理は、魚と肉の両方を召し上がれる1万3200円(税込)のコース(7品)と、9,350円(税込)のコース(6品)が2種類。ペアリングはワイン3杯で4400円(税込)、4杯で6600円(税込)。

かつてフランス料理はソースを楽しむものでした。正統派のソースを楽しめる新しい感覚のフランス料理を提供したいと、オープンした「opaline(オパラン)」は、家族的な暖かい空気が流れています。

パンはフランスの粉で作ったフランスパンを直輸入。ノルマンディのバターが添えられていますが、カリッふわっとしたパンは、「お皿に残ったソースをつけて召し上がってください」ということです。

 

まずは前菜に、「カジキマグロの軽い燻製 シチリア産ピスタチオのクリーム

ジャガイモの上に宮城のカジキマグロを軽く燻製にしてのせています。バルサミコブランとオリーブオイル、エシャロットとセロリにガランマサラで、ビネグレットしています。シチリア産ピスタチオのクリームが合わせられています。ソースはたっぷりありますが、軽やかな味わいです。

 

前菜「白レバーのフォンダン リードヴォーと栗

フォンダン仕立てのほんわりあたたかい白レバーは、とろりと口の中で広がります。リードヴォーと栗を合わせて、秋のこってりした味わいです。最近は、フレンチに日本酒を合わせる所も多いですが、この日本酒は美味しかった。加茂錦の「荷札酒」短桿渡船、純米吟醸です。

魚料理「浜田港から届いた平目 ノワイリソース ディルの香り

このお料理絶品です。一口食べてうなりました。高級魚があがることで知られる島根県・浜田港から直送された平目は、厚みがたっぷりふんわりとしています。シェフがこちらの漁港の魚が昔から大好きで、ずっと取引しているのだとか。ベルモットに少し浸してオーブンに入れ、ふっくらと仕上げられています。マッシュルームをみじん切りにして焼いた「シャンピニオンデユクセル」で香りをつけ、その上に歯ごたえのよいパンが乗せられています。ここに伝統のノワイリーソースを合わせディルをのせる。「シンプルな料理ですが、それぞれの素材がわかるように引き算の美味しさを追求しています」と入砂シェフ。この魚料理、忘れられない美味しさです。

そして、アルマニャックがたっぷり入ったチョコレ―ト。いくつでも食べられそう。

入砂シェフは「フランス料理が大好きで、僕が憧れた昔ながらの(ソースが生きた)フランス料理のレストランがなくなってきているので、独立しました」と話していました。

通常昼は営業はしていませんが、昼でも4人以上なら貸し切りもさせてくれるそうです。頼んでみてください。

『opaline(オパラン)』 東京都渋谷区恵比寿1-16-29 デリス第二ビル1F 2025年10月6日からオープン

*2025年10月9日現在の情報です*記事・写真の無断転載を禁じます

岩崎由美

東京生まれ。上智大学卒業後、鹿島建設を経て、伯父である参議院議員岩崎純三事務所の研究員となりジャーナリスト活動を開始。その後、アナウンサーとしてTV、ラジオで活躍すると同時に、ライターとして雑誌や新聞などに記事を執筆。NHK国際放送、テレビ朝日報道番組、TV東京「株式ニュース」キャスターを6年間務めたほか、「日経ビジネス」「財界」などに企業トップのインタビュー記事、KADOKAWA Walkerplus地域編集長としてエンタテインメント記事を執筆。著書に『林文子 すべてはありがとうから始まる』(日経ビジネス人文庫)がある。

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ダンディズムとは

古き良き伝統を守りながら変革を求めるのは、簡単なことではありません。しかし私たちには、ひとつひとつ積み重ねてきた経験があります。
試行錯誤の末に、本物と出会い、見極め、味わい尽くす。そうした経験を重ねることで私たちは成長し、本物の品格とその価値を知ります。そして、伝統の中にこそ変革の種が隠されていることを、私達の経験が教えてくれます。
だから過去の歴史や伝統に思いを馳せ、その意味を理解した上で、新たな試みにチャレンジ。決して止まることのない探究心と向上心を持って、さらに上のステージを目指します。その姿勢こそが、ダンディズムではないでしょうか。

もちろん紳士なら、誰しも自分なりのダンディズムを心に秘めているでしょう。それを「粋の精神」と呼ぶかもしれません。あるいは、「武士道」と考える人もいます。さらに、「優しさ」、「傾奇者の心意気」など、その表現は十人十色です。

現代のダンディを完全解説 | 服装から振る舞いまで

1950年に創刊した、日本で最も歴史のある男性ファッション・ライフスタイル誌『男子専科』の使命として、多様に姿を変えるその精神を、私たちはこれからも追求し続け、世代を越えて受け継いでいく日本のダンディズム精神を、読者の皆さんと創り上げていきます。

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